だし汁を手作りしてみたいけど保存方法や使い方がよくわからない方や、毎日だしを取る時間がないから作り置きしたいけどいいやり方がわからない方、もっと美味しい出汁の取り方などについて知りたい方は多いかと思います。
この記事では、だし汁の基礎知識から保存方法、活用レシピなど、長崎の出汁の専門店である中嶋屋が解説します。
■出汁の基礎知識!種類別だし汁の取り方
和食の基本であり、料理の旨味を格段に引き出す「だし」。 かつお節や昆布など、素材によって異なる風味と旨味が特徴です。
1.かつお節
<特徴>
かつお節だしは、一番だしと二番だしの2種類があります。
一番だしは、かつお節を煮出して初めて取るだしで、芳醇な香りと透き通っただし汁が特徴です。お吸い物や茶碗蒸しなど、だしの風味を生かした料理に最適です。
二番だしは、一番だしを取った後のだし殻を煮出して取るだしで、一番だしに比べ香りは弱くなりますが、コクがあり、さまざまな料理に合わせられます。
かつお節には、薄削り(花かつお)と厚削りがあります。
薄削りは短時間で香り高いだし汁に、厚削りはじっくりと煮出すことで濃厚なだし汁になります。
<かつお節だしの基本的な取り方>
●一番だしの作り方
1.鍋に水1,000mlを入れ沸騰させます。
2.火を止め、かつお節30gを入れ、1〜2分置いてかつお節を取り除きます。
●二番だしの作り方
1.鍋に水500mlと一番だしを取った後のかつお節の出し殻を入れ、中火で加熱します。
2.沸騰したら弱火にして5分煮出します。
3.火を止め、追いがつお用のかつお節5gを入れ、1〜2分置いてかつお節を取り除きます。
2.昆布
<特徴>
昆布だしは、まろやかで上品な風味が特徴です。おでんや煮物など、素材の味を生かした料理によく合います。
昆布には、だし用、煮て食べる用、生食用などがありますが、だしを取る際はだし用を使用してください。だし用の昆布は、うま味が強い種類を使用しています。また、種類によっては風味やだし汁の見た目も異なります。
<昆布だしの基本的な取り方>
1.鍋に水1,000mlと昆布10gを入れ、弱火で30分ほど煮出します。
2.昆布を取り出して、だし汁を冷まします。
3.合わせだし
<特徴>
かつお節と昆布を組み合わせた「合わせだし」は、両方の旨味を最大限に引き出し、奥深い味わいを生み出します。多くの家庭料理で用いられる定番のだしです。
<合わせだしの基本的な取り方>
1.合わせだしの作り方として、鍋に水1,000mlと昆布10gを入れ、弱火で15分ほど煮出します。
2.昆布を取り出し、かつお節15gを入れる
3.1〜2分置いてかつお節を取り除きます。
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■出汁の保存方法とは?冷蔵・冷凍やそれぞれのメリットと保存のコツ
美味しいだし汁を簡単に取り入れたいけど、毎日だしを取る時間がない。
そんな悩みを解決する、だし汁の保存方法を解説します。
冷蔵保存、冷凍保存それぞれの特徴と保存期間、注意点などをまとめましたのでぜひ参考にしてください。
1.冷蔵保存
冷蔵保存は、短期間で使い切る場合に適しています。冷蔵庫で5〜6日は保存できますが、2日ほどで風味が落ちてくるため、早めに使い切ることをおすすめします。
冷蔵保存する際は、煮出しただし汁は冷ましてから、水出しのだし汁はそのまま、密閉容器に移して冷蔵庫に入れます。
だしの素材を入れたまま保存すると傷みやすいため、必ず取り除いてください。
2.冷凍保存
冷凍保存は、長期保存したい場合に最適です。冷凍することで、1ヶ月程度は保存できます。
冷凍保存する際は、煮出しただし汁は十分冷ましてから、水出しのだし汁はそのまま、ジッパー付きのフリーザーバッグや製氷皿に移して冷凍庫に入れます。
フリーザーバッグは、量を入れ過ぎないようにして、厚みを均等にして板状に凍らせると、必要な分だけ割って使うことができます。
製氷皿で凍らせた場合は、空気に触れることで風味が損なわれたり、冷凍庫のにおいが移ったりする可能性があるため、凍ったらフリーザーバッグや密閉容器に移し替えて保存してください。
濃いめに煮出して取っただし汁を製氷皿で凍らせただしキューブを作っておくと、味噌汁や離乳食を作るときにも便利です。
かつお節や昆布など、種類の違うだし汁をそれぞれ冷凍保存しておき、料理に合わせてブレンドして使うのもおすすめです。
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■まとめ
この記事では、だし汁の基礎知識から、保存方法、活用レシピなどを解説しました。
だし汁は、素材や作り方によって、さまざまな風味と旨味を生み出します。
今回の記事を参考に色々なだしを試していただき、自分にとって一番美味しいだしを見つけてみてください。